注目を集める中高一貫校の教育理念と実践力

これまで私立中学は、関東を中心とした私立中学校志向の地域を除けば一部の教育熱の高い家庭や富裕層の家庭の子どもが通う、特別な学校でした。ところが2002年に新指導要領が実施されたことで状況が変わり始めました。学習内容の大幅削除や絶対評価の導入によって引き起こされた学力低下問題が公教育の現場で問題視される一方、独自のカリキュラムで旧指導要領の内容以上のことを学習する私立中学への関心が高まったのです。教育熱の高い家庭の保護者にとっては高校受験がなくなることで、6年間の間を一貫した教育指針の基に学べることや、伝統を守りつつ時代のニーズに合わせたフレキシブルな対応やその実践力などが、関心も高めた理由の一つだったようです。中高一貫教育へのニーズは高まっているようで、公立でも試験的に中高一貫高が設立されたり、これまで高校からの入学生も募集していた私立中高一貫校が、中学からの入学のみに入学対象を変更してきています。また最近では、子どもを狙った無差別事件も後を断ちませんが、独自の予算のある私立学校では、安全管理面でも積極的に取り組めることからこれまでの学習内容を重視する層以外からの関心を集めるなど、私立中高一貫校の動向に注目が集まっています。